Pleasure Ground

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ヒルトングランドバケーションズクラブ(HGVC)の勧誘を断った話

こんばんわ。Momoです。

現在絶賛JGC修行中の身ですが、ちょっと道を外れて先日とある販売説明会に行って来ました。
ただ内容を聞くだけだったのに契約、からの契約破棄までをたった1日で経験したので、今後の教訓ならびに備忘録として残したいと思います。


※先に言っておきますが、HGVCを批判しているわけではありません。

きっかけは旅博2019の帰り道

5月中旬、関西国際空港で開催されていた旅博2019に参加した我々夫婦。


ご飯も食べ、そろそろ帰ろうか〜とリムジンバス乗り場へ向かおうとしていた時、特設ブースにいたとある営業マンがスクラッチカードを配っていました。普段なら配られてもゴミ箱行きなのですが、旅博で心が豊かになったのか、ハワイ旅行が当たる!のような単純な内容に惹かれてスクラッチをその場でしてしまいました。
用紙にはヒルトングランドバケーションズクラブ」と言う見たことある名前。スクラッチは当然のように外れです。


ここで「せっかくなのでお時間5分いただけます?」と営業マン。
私自身も元営業マンだったので、直感的に説明が始まるのかなと思いましたが、まぁ、5分くらいなら…と言うことで立ち話。
結局20分以上話を聞き、販売説明会の予約をすることになりました(おい


特設ブースの営業マンから言われたことは以下。

  • 販売説明会で聞くだけでハワイの宿泊券もしくは食事券(1万円分)がもらえる
  • 説明会は夫婦2人での参加が必須
  • 90分話を聞いてもらえばOK
  • 大体高級車1台分くらいの契約となるが、プランに応じて対応可能。
  • 招待制の説明会なので、予約が確定した場合こちらから連絡をする


こうして文字に書くと、ちょっと怪しいですよね笑。

実は会社の知り合いの方がこのクラブに加入されていて、毎年ハワイに行ってらしたんですよね。羨ましいなと思っていたのも事実ですし、一体どんな制度で運営されているのか前々から気になっていました。まぁ、嫌だったら事前にキャンセルすればいいしね。ハワイ宿泊券ももらえるらしいし(ほんまかいな)


その後ブースで予約した日と日程が合わなくなり、日程を再調整。HGVC側も予約は2週間先までしか取れないので…とのことで結局説明会から1ヶ月以上たった先日、夫と向かったわけです。

「400万クラスの契約になるけど大丈夫?」

予約していた10分前に店内に入って驚きました。

ブース全席満員御礼状態。


説明員たちが慌ただしくブースと事務所を行き来しているのが分かります。


私「い、意外と人入っているね」
夫「うん…意外と…」


そう、我々はここまで人気のあるクラブだとは思ってもいなかったのです。
受付付近で待機している老夫婦は男性がビシッとスーツを着用、女性も派手めのワンピースと言うコーデで座って紹介ビデオを見ているし、かたや反対のブースではベビーカーで赤ちゃんを連れた若い夫婦もいます。本当に色んな方が説明を聞きに来ているんだな〜と言う第一印象でした。


さて、こちらでお待ちくださいと言われたブースで5分ほどアンケート(海外旅行の回数、年収など)を記入して待機していると、体格の良いおじさま説明員(もしくは部長クラス)が入って来ました。
おじさま説明員は私たちとアイスブレイクを交わしたあと、記入したアンケートをざっと読んで一言。


「大体どのくらいの価格の話かご存知ですか?」
「えぇ、なんとなくですが。高級車1台分くらいとは伺っています。」
「そうですか。端的に言いますと、
本日は400万クラスの契約になりますが、大丈夫ですか?


ここで不信感その1。初めて具体的な数字が出て来ましたね。400万。高級車と言ってもランクがあるので一概に言えないのですが、400万と言う言葉にビビりました。え、今日そんな具体的な話をするの?


そして不信感その2。「大丈夫ですか?」と言う言葉。きっと向こうは心配して言ったのか、それとも「お前らの年収ごときででは賄えないんだよ。時間の無駄だ。」と間接的に言われている気がしました。これは私の考え過ぎかもしれない。まぁ、話を聞きに来ただけですしね。すでにこの時点で「あぁ〜早く帰りてぇな〜」と心の中で思っていました笑。

敏腕説明員の巧みな話術で深みにハマる我々


ここで新しいメンバーが登場です。説明員のAさん、とでもしておきましょう。
Aさんとも軽いアイスブレイクを交わし、説明会がやっとスタートです(ここまで約30分かかった)


HGVCのシステムは以下のとおり。(かなり雑ですが笑)


・世界各国にあるヒルトンが所有する不動産の権利を複数の所有者(52人)で購入するシステム(1週間単位)
・毎年ポイントを付与、ポイントに応じて宿泊日数、部屋などを選び宿泊する。
・自分が買った部屋だけを予約するのではなく、他の物件や世界中のヒルトン系列のホテルも予約できる。
・使えなかったポイント翌年に繰り越せる(手数料:$108)
・ポイントが足りない場合は翌年のポイントを前借りすることも可能(手数料ゼロ)
・ポイントは貯蓄することとも可能(手数料:$108)
・ローンも組める
・物件は資産になるので将来自分の家族に譲渡もできる。売りに出すことも可能。


まぁ、Aさんの説明がうまかったんですよね。先ほどのおじさま説明員に与えられた不信感がみるみるうちに払拭されていきます。こんな我々でもHGVCを楽しめるかもしれない。夢を見させてくれるとはこのことか。(待って考え方が変わって来ている)


またAさんご自身もハワイではない土地からスタートして、最近ハワイのお部屋にアップグレード(と言う名の引っ越し)したそう。しかもSPG保有者&SFCも取得されているとのことで、絶妙に親近感が湧きます笑。マイルを使って無料でハワイに行って、無料で宿泊ができる。費用がかからないって素晴らしい(おい

真っ当な営業方法で攻めるAさん VS 我が家

ここまで説明いただくとあとは価格面の話になってきます。Aさんは私たちにあったプランで空室を3つ探してきました。


1つ目:ありえない価格設定(ハワイの新しい物件:マウンテンビュー)
2つ目:普通(ラスベガス)
3つ目:お安い価格帯(フロリダ:ポイントは隔年制)


それ営業マンがよくやる松竹梅の手法〜!!笑。
3つ目がよく見えるやつね。その手法私もやってた。てか、隔年制があったんかい。


このフロリダの価格が安かったんですよね〜。200万だったかな。すでにうろ覚えですが笑。
途中、年間管理費と言うワードが出て来て、ちょっと揉めたんですけど、これも隔年にすれば2年に1度の支払いになるので、安くなると言われます。


そして「物件自体の値引きもまだ出来ました!」「更に初回説明会限定でポイントが更に加算されます!」と怒涛の営業トーク炸裂。


「初回説明会限定」「値引き」「今回だけ」と言うキーワードって誰もが弱いです。向こうは契約がかかってる訳ですから。そりゃ本気で攻めて来る訳です。結局最後の値引きでなんと160万まで下がりました。そこまで下がる物件て逆にどんな物件なんでしょうか。てか、部屋の写真もまだ見せてもらっていませんが。


ここで私の切り札「実は今夫が転職活動中」作戦。(おい
転職活動中なので、現在は年収が違うためHGVC側が提示する最低年収がグレーゾーンになることを伝えました。経済的にまだ理想的な状態ではないので、今回は厳しいと。するとAさんはさっと一言「全然大丈夫です!」


あ〜これは、本当に契約を取りに来ている。(白目


単に話を聞いてじゃぁね〜!さよなら〜!じゃいけないのです。ここは彼女たちにとって戦場なのだ。

「おめでとうございます」

ここまでの間に「空室を探して来る」と言ってAさんは5分間×2回ほど退出しました。そうです。我々に検討する時間を与えるんですね。
ここで私は何を血迷ったかこんなことを思い始めます。


「2人の生活で旅行をすることがなくなるなんて考えられないのだから、ポイントを有効活用すればよいのでは?ハワイに毎年行けるなら、お互いの両親もきっと喜ぶはず」


まぁ、確かにそうなんです。今後も夫婦2人で旅をするのは絶対辞めないんだし、今後親孝行するにあたって素晴らしいシステムではないかと。それに提示された金額であればそこまで無茶しなかったら払えるかも。しかも、物件として提示されたフロリダは偶然にも私たちの新婚旅行先。これも何かのご縁なのかもしれない。
それは夫も同じ考えでした。職が決まれば、2人でローンを返していけばいい訳で。


Aさんが戻って来て、最後の最後まで粘りに粘りましたが、結局私がサインすることになりました。


Aさんにこやかに一言、


「おめでとうございます。夢のある暮らしへようこそ。」


おめでとうございます、ってAさんは自分自身に言っているのか?と思うくらい、この時私自身はまだ納得が言っていませんでした。と言うかもうお腹すいて思考回路が回っていなかったんですね。90分だけお時間を…と言われた販売説明会は2時間越えの長丁場となっていました。


この時は簡単な申込書にサインをしたのですが、次回訪れる時は登記書類への署名手続きに入るとのこと。為替の影響もあるかもしれないので、今週中に手続きを済ませたいらしい。え、早くない?そんなものなのか?と不思議に思いつつ、とりあえず土曜日に設定。特典のお食事券1万円分をもらって、会場を後にしたのでした。


血迷った証拠写真


先人たちのブログで契約破棄を決意

2時間越えの長丁場になった販売説明会が終わり、カフェでやっとお茶の時間です。
この時から私は先人たちのブログを漁りに漁りまくっていました。実際契約した方々が感じたメリット、デメリットをとにかくお茶の時間中ずっと読みました。夫とほぼ一言も会話を挟まないくらいブログ漁りに没頭したのです。
夫もそんな私を悟ってか、二人で黙々とHGVCについて調べました。


1時間後、カフェラテも無くなった時に2人で出した結論は「やっぱり辞めよう」


どう考えても、今の環境・経済的に私たちには釣り合わない制度だと今更ながら気づいたのです。(遅
それからすぐにいただいた資料を持って、もう1度会場へ向かいました。契約破棄を止められたらどうしようなんて考えている暇はありません。時間が経てば経つほど不利になるのはこちらなので、行動あるのみです。気づけば空にはどんより雨雲が。早く全てを済ませて、雨が降らないうちに家に帰ろう。

拍子抜けな結末

再度会場に到着した時、昼間の混雑とは打って変わって中は静まり返っていました。若干緊張する私。受付の人が不思議そうに見ていたので、声をかけようとするとタイミングよくAさんが他のブースの接客へ向かうところでした。ここからはもう正直に「二人で検討したけど、やっぱり今の状況だと契約は厳しいので、契約を破棄させてほしい。きちんと経済的に整えてからまた話を聞かせてほしい。その時は必ずAさんを選びます。」と伝えました。


するとAさんが一言


「わかりましたー。またお名刺渡しているので、いつでも連絡してください。」


以上。


ええええ私の心配なんやったのおおお。


いただいた資料と食事券をそのままお返ししたら、「食事券かハワイの宿泊券は持って帰ってほしい」とのこと。え、マジで言ってるんですか?契約破棄の状態なのにそんなおこがましいことできんぞ…。と思っていましたが、会社の決まりですのでということで、食事券はそのままもらうことになりました。。


まとめ


HGVCはヒルトン所有の別荘を複数人でタイムシェアすることにより、その部屋の所有権を手に入れることができます。世界中に部屋はありますが、日本人が大好きなハワイは一番人気。眺めがよく、広い部屋は誰もが憧れる物件ですし、資産価値も高いと言われています。ただ物件の支払いが完了しても年間管理費(安くても約14万〜)は権利を持つ限り一生かかりますし、自分が泊まりたい時期に買った部屋を予約できる確約はありません。


もちろん既に資産を十分余裕をお持ちの方や、ご家族のためになんらかの資産を残したいと考えている方など心に余裕がある方々は、このタイムシェアを検討してよいと思います。HGVCのシステムをはうまく活用している方々は数多くいます。そしてハワイの物件は素晴らしい立地ですし、メリットも沢山あります。


ただ、ど素人がふらっと手を出してはいけない分野だと感じました(もちろんヒルトン側もサポートしてくれますが)。HGVCはれっきとした「不動産を所有すること」であり、手を出すなら、事前にどのようなシステムかを必ず勉強するべきです。世の中には体験談がたくさん出回っています。ググればすぐ出てきます。今回事前に調べもせずに説明会へ行ってしまったことは、我々夫婦が反省しなければいけない点です。そして気軽に説明だけを聞きに行こう!と思ってはいけません。聞きに行くなら、向こうから売られる覚悟断る勇気を持って行くべきです。


私たちの場合、登記の署名する前段階というタイミングだったためキャンセルが可能だったんでしょう。これが登記署名の場面まで行っていたら、引き下がれない状況になっていたと思います。。もしかしたらこのように登記署名前にキャンセルをする客は意外と多いのかもしれません。あと通常に比べると物件価格もかなり安かったのでHGVC側にとっては引き止めなくてもよいレベルの客だった、というのも考えられます。


Aさんがトークでよくこの言葉を口にしてました。


「HGVCなら心の豊かさを手に入れられる」


今回最終的に契約を破棄した我々にはまだ心の豊かさを手に入れる余裕が無いことに気づきました。しかし、無いなりに工夫して人生を楽しんでいけばそれで良いのでは、と今感じています。

最後に

今回参考にさせていただいたブログのリンクをここに貼り付けます。皆様のおかげで思いとどまることができました。感謝しきれません。本当にありがとうございました。


www.goutaro.com

bigmouth.hatenadiary.jp

happyhappyfamily.com

sanadakoumei.com